| 1 概要 |
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我が家は馬見丘陵の南端近くにあるのだが、このあたりから東方を眺めると、青垣の山並みにわずかな切れ目がのぞまれ、その南にはゆったりした裾野を引く目立って大きな山地が望まれる。不覚にしてこの山々の名前さえ知らなかったのだが、低山歩きが桜井に近づくにともなって、それらの山々が音羽山・経ヶ塚山・熊ヶ岳だということがわかってきた。
秋の1日、なんとか時間を工面して登ってみた。 |
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| 2 記録 |
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下居で寺川を渡る |
日時:2003年10月28日
パーティー:単独
コースタイム:下居(10:00)−音羽観音(11:10)−音羽山山頂(12:00〜12:15)
−経ヶ塚山(12:35)−熊ヶ岳(13:15〜13:30)−大峠(14:00)
−不動滝(14:45) |
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| 3 山行記 |
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音羽観音への丁石 |
JRを桜井駅で降り、談山神社行きのバスを待つ。平日だが、談山神社へ行くハイカーは多いようだ。下居(おりい)でバスを降り、寺川を渡る。路肩には、音羽観音への丁石がある。
南音羽の集落をはずれると、音羽観音への道は車道から離れて急登になる。おまけに、コンクリートを流した簡易舗装のため、実に歩きにくい。音羽観音は、地形図には善法寺と記されている寺である。途中安政年間に建てられた石碑がある。
本尊は千手千眼十一面観世音菩薩と伝えられ、眼病に霊験あらたかとされる。白鳳七年(679年)の開基とも天平勝宝元年(749年)の開基ともいわれるが、九世紀に水害があり、明確な記録は残っていないようである。 |

安政の石碑 |

寺の手前の地蔵 |

軒瓦に注目 |
現在の寺は、徳川末期の寛政六年(1794)に再建されたもので、京都の音羽山に対し南の音羽山と称したともいわれる。
寺の境内には県指定天然記念物のオハツキイチョウがある。これは葉に実がつく珍しいもので、シダ植物との近縁性を示すものとされる。ちょうど銀杏の時期であり、実をとる人への注意書きも見られた。
この寺の上が、水場になっている。少し以前までは倒木で荒れているといわれたが、かなりの手入れをされたようで、いまではそれほどの荒れ方でもない。小さな沢を登って、音羽山北方の稜線に出る。古い(40年ほど前)ガイドにはススキの原で展望が美しいとあるが、それは全く過去のことで、付近は植林に覆われ展望は全くない。
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音羽山の三角点 |
音羽山の三角点は三等、851.66メートル、標石は上部の縁が欠け、少しいたんでいる。また、山頂にはコンクリート・ブロックの山名標があるが、これは無いほうが良さそうである。。
音羽山の山頂から北東にのびる尾根には、かすかに踏み跡があるが、登山道は明瞭に経ヶ塚山に付けられている。真南に出た尾根はすぐに東へ折れるが、また南へ向かう。 |

音羽山 山名ブロック |

経ヶ塚山頂 |

安永の銘 |
尾根筋を忠実にたどれば経ヶ塚山である。経塚が作られたのはいつの話なのかわからないが、山名ブロックの台にされてしまった古い石には安永(18世紀後半)の銘が見える。
ここも古いガイドでは、「平坦な草原の向こうに大和平野が一望できる」とか、「この一帯がこの縦走路のうち最も展望のきく所」などとある。現状では展望は全くない。 |

熊ヶ岳を望む |

熊ヶ岳
山名ブロック |

談山神社を望む
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経ヶ塚山から熊ヶ岳へは、鞍部がかなり深いので、崩壊地の樹間から望む熊ヶ岳は立派に見える。
熊ヶ岳の三角点は、山頂ではなく大峠に下りる最後のピークにあり、四等、859.01メートル。三角点の横には近鉄のマイクロウェーブ通信用反射板がある。ここから急な坂を下れば、「女坂伝承地」の石碑の立つ大峠である。 |

熊ヶ岳三角点 |

大峠 |

針道の棚田 |
時間はあるが、大峠から不動(八井内)へ下山することにする。峠からすぐに車も走れる簡易舗装になるが、急傾斜に砂利の多いコンクリートを流しただけのものなので、靴が安物のため実に滑りやすい。
やがて針道の集落へでる。取り入れはすんでいるがよく整備された棚田が美しい。もう少しで不動に出るところで、トンネル工事が行われており、「こんなところまで」と驚いた。
不動のバス停では、かなり待たなければならないことがわかったので、談山神社まで歩き、そこからバスで桜井へ戻った。 |

談山神社より
縦走路を望む |
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| 4 補記 |
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文中の「古いガイド」とは、創元社編集部編『関西の山々』(10刷1978:初版1968)に収録されている「音羽山から竜門岳」(奈良山岳会)である。そのころはなかなかの展望コースだったようである。
また、昨年まで、倒木がひどかったようであるが、2003年秋現在では、コースは整備されている。
(2003.11.4 記) |