東ノ川・シオカラ谷
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| 1 概要 | ||
| 東ノ川は、あの広い大台ヶ原に降り注ぐ雨、それも降雨量日本一といわれる水量を受け止める渓谷である。それだけに谷は深く大きく、その溯行は本流溯行の醍醐味を味わうことができるものとして、渓谷を愛するものの憧れである。 その東ノ川は、西大台の台地の直下で、逆川・ナゴヤ谷・シオカラ谷と流れを三分するのだが、前二者は、西ノ滝と中ノ滝という屈指の巨瀑となって、西大台の台地から落下している。インパクトの強いこれらの支流にくらべると、シオカラ谷は東ノ滝をもつものの、いかにも小さい。しかし、谷の形からはシオカラ谷が本流らしくみえ、溯行もそれほど困難ではないので、多くの溯行者を迎えている。 なお、源流部溯行の際の下降に使う滝見尾根の道が良く整備されているのは、かつて西の滝下から千石尾根へ周遊する登山道があったおりの名残りらしいが、まだ調べができていない。 |
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| 2 記録 | ||
| 日時:2003年9月15日 パーティー:あめのうお、KURO、MOGU 装備:一般的沢装備、ロープ(7mm×20M、6mm×20M)) |
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| 3 山行記 | ||
| 東の川には何度か出かけたが、本流で楽しみすぎだったり、天候の問題だったりするだけでなく、シオカラ谷だけならいつでも行けるという気持ちが災いして、シオカラ谷は登ったことがなかった。今回、日帰りでシオカラ谷に行きましょうというあめのうおさんのお誘いでやっと登ることができた。 しかし、西の滝には、早朝に虹がかかるといわれている。また、あめのうおさんは溯行そのものよりも写真撮影に主力を置きたいと言われるので、今回は少し贅沢だが前日に滝見尾根を下り、西の滝下でビバークして「幻の虹」を見ようと思った。間際に、KUROさんも同行されるという。 KUROさんとは久しぶりだが、14日の集合場所と時間がいい加減に過ぎた。大台の駐車場に先着したKUROさんは、あめのうおさんと私が、先行していると思い、いそいで下ったそうである。しかし、実際には私たちは道路渋滞もあり、彼より遅く駐車場に着いたのである。また、駐車場には堂倉谷へ入った「たこやきさん」「obaさん」らの車もあった。 |
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![]() 西ノ滝下での ビバーク |
私たちはKUROさんの車を見つけ、車の状態からすでに出かけたものと思い、後を追いかけた。滝見尾根の道の状態は、記憶より良いように思われた。かつては、大岩の間の桟道が崩れていてスリルのある道だったが、今回はまあ問題なく下降できた。 しかし、最後で道は、かなり大きな壁の上に出てしまった。この道は、釣り屋さんが常用しているので、こんな壁を下るはずがない。しかし、ここは藪の切れ目にもなるので谷の中は良く見渡せる。よく見ると、KUROさんらしき人物が西ノ滝下をさらに下っている。コールすると聞こえたようで、返事があった。これで安心と思ったが、KUROさんは、私たちのいる場所を、もっと下の方だとおもったようだった。 この位置から、わずかに登り直すと、左に(下から見て)トラバースして谷へ下りる踏み跡を見つけた。やれやれである。出発が少し遅かったのでもう少し手間取ると谷へは下りつけないところだった。 |
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| 暗くなった中を、記憶とヘッドランプを頼りに下降するが、月の出が遅く、巨岩のゴーロ帯を下降するのは効率が悪いので、西ノ滝の直下でビバークすることにした。良い天気なのでKUROさんのことは、とりあえず忘れることにした。すき焼き風の鍋物を食べ、餅も食べる。 そのうち、あめのうおさんは「酔っぱらったー」といって寝てしまった。私も手頃な岩棚を探して寝ることにする。私は薬のおかげで熟睡し、夜中のことは何も知らないが、あめのうおさんは、夜半に起きてショパンを聴いていたそうである。見かけによらない粋なお方である。 翌朝、食事を済ませ、下をのぞくとKUROさんが現れた。一夜を釣り師たちとテン場で過ごしたということだ。追いつけなかったことを詫びるが、まあ、KUROさんなら心配無用である。 |
![]() KUROさん登場 |
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![]() 西ノ滝の最下段 |
普通の谷中に比べれば、空は広々としているが、、谷が深いのでまだまだ陽の当たる時間には間がある。 あらためてコーヒーを作り、3人で飲む。これからは待ち合わせの場所をはっきりと決めておこうと一応は反省する。 ビバークサイトからシオカラ谷へ向かうが、巨岩のゴーロなので背の低い私には一つ一つの動作がけっこう面倒である。KUROさんは、長い手足にものをいわせてどんどんと進んでいく。中ノ滝を見送って、ようやくシオカラ谷も谷の形を取り始めるあたりが、滝見尾根から下り着いた地点だった。 |
![]() 中ノ滝遠望 |
![]() 西ノ滝の虹(1) |
ふと、振り返るとようやく西ノ滝に朝日が当たり始めた。 「虹、虹だ」 快晴というわけではないので、陽の当たり具合が刻々と変わり、それにあわせて虹の出方も変わる。まさしく「幻の虹」である。時間、位置、そして天候に恵まれなければ見ることができない絶景である。 シオカラ谷の出合には、小さなテン場がある。ここなら焚き火もできそうであるが、狭いテン場なので2〜3人用か。 |
![]() 西ノ滝の虹(2) |
![]() シオカラ谷 出合のテン場 |
シオカラ谷へ入っても、巨岩のゴーロとも滝ともつかぬ登りが続く。すぐに左が開けて、千石ーが見え始める。シオカラ谷からは大きく見えるが、他の場所からはあまり良く見えないうか目立たないというか、不遇な壁である。 谷筋はペンキがうるさいと聞いていたがそれほどのこともない。さすがに人の通った跡が多すぎるが、人気コースだからこれは仕方がない。 |
![]() 千石ーの全容 |
![]() 明るく開けた シオカラ谷 |
シオカラ谷は、千石ーの手前では右手のむしろ高い位置から流れてくる感じで非常に明るい。 千石ーには、左方の凹角右のフェースに3人パーティー、さらに右の開けたフェースに2人パーティーがとりついていた。凹角のルートはいろりの友人「佐野さん」「助役さん」の登ったサマー・コレクションらしい。 |
![]() 千石ーの登攀者 |
![]() 快適な溯行 |
千石ーが見えなくなるあたりで、ようやく谷らしくなるが、岩間の滝というようなものばかりで、滝らしい滝の出会えるのは、やっと高倉滝からである。この滝は右岸から巻く。上にも滝と淵があって、すぐには下りられないが、淵の上の小さなルンゼから谷へ戻ることができた。最後は念のために懸垂で下りたが、フリーでも下れる。同行者の持っていた溯行ガイドでは、ここを左岸から巻くようになっているが、どうだろうか。 | ![]() 高倉滝 |
![]() 東ノ滝 |
東ノ滝は、すでに大滝を見た後なのでどちらかというと見栄えがしない不幸な滝である。要するに、頑張る気が起きないのである。中断まで登ってから右へ逃げるのが沢屋のノーマルな対処法であろうが、すぐ上に良い道があるのがわかっているので、少し戻り左岸を巻き上って道にでる。 東ノ滝から上流は、美麗なナメである。ていねいに歩くが、もったいないほどすぐに吊り橋にでてしまう。あとはゆっくり駐車場へ。 堂倉谷のパーティーはまだ戻っていないので、置き手紙をしてから吉野の中庄温泉へ向かった。 |
![]() 源流のナメ |
| 4 溯行図 | ||
| たいていのガイドブックにのっている | ||
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| 遊びの部屋 | 沢雪山歩 | 里山歩き |