大峰・吉野川水系・上多古川・上谷


1 概要    
 大峰の谷の中級入門の谷である。入下山は便利であるし、牛呼び滝の難所の巻き道は、パーティーの力量に合わせて選択できる。
 大峰としては小さな谷であるが、初心者には十分手応えがあるだろう。
 牛呼び滝を越えてからは、急に平凡になり、一般にはそこから下山するが、稜線まで詰めた宮田俊英さんの記録もある。谷中の下山路は荒れているので、時間はかかるが稜線まで出て阿弥陀が森から上谷の集落を経て下山するのも一案である。
2 記録
[日 時]2001年8月26日(日)
[天 候]晴れのち曇り
[メンバー]BAKU、MOGU(沢雪山歩)
[所要時間]牛呼び滝上までの溯行に3時間、下りに1時間
3 山行記
 リハビリ山行4発目!  今回もBAKUさんの御好意でリハビリ山行です。
 上多古の上谷は、ずいぶん以前に溯行しました、宴会の翌日に二日酔いで乱入したため、記憶がない。 わざわざ行くほどの大きさがないので、再訪の機会がなかったが、今回は良いチャンスだった。
 前夜発、迫の川上村役場下の駐車場で仮泊。この泊まり場は、はじめて使うが伯母峰の手前の沢への足がかりとしては便利なところである。
 上多古の入り口の国道沿いで沢支度をしている数人のパーティーを見て林道に入 り、さらに上谷へ入って舗装された林道が上谷を横切る地点まで車で入る。ここ で身支度をして車を降り、右岸沿いに続く山道をたどって最初の鉄橋のたもとから入渓。
 水量は先日の台風の影響からかやや多めである。  数メートル程度の小滝をいくつか越えて三段の滝(馬ノ背滝か)は水量多く取り付けないので右を容易に巻く。このあたり渓相はなかなか。左手高くより枝谷の松尾谷が20mほどの滝で注ぐ。すぐに山道の鉄橋がかかり興ざめだが、これを過ぎると初級の谷とは思えないほど美麗な谷となる。
 正面に箱谷が入るところでようや く谷中に陽が差してくるが、ナイスタイミング、シャワーで本流に注ぐ箱谷出合いの滝に虹がかかる。本流にはやや大きな滝が出てこれを巻いて行くと三段の美瀑がある。水量多く、直登は不可と思ったが、写真撮影のために下段を登ると意外に容 易で、上も左岸を直登してしまう。
 大石の下をくぐると難関の牛呼滝。反時計回りに全長40mを越えるもので両岸 ともかぶり気味の壁に守られている。左岸側は問題にならないので右岸の草付きを 15mほど登ったところからBAKUさんが逆層気味の真上の木まで先行してザイルを おろす。MOGUはBAKUさんのビレーポイントからさらにツルベで登りース から直上して山道に出た。30mほど、最後はザイルの滑りが悪いうえにかぶり気 味なので腕力を消耗する。山道には杉の木があり、ビレーポイントになる。
 これで上谷の良いところは終わりだが念のため二俣の小屋跡まで行く。
 あっけない終わり方であるが、二俣で溯行を終了して山道を下山する。入渓時に 上多古にいたパーティーが、まだ入渓点の鉄橋のところにいたのでびっくりするが BAKUさんが、「待ち合わせた車が遅れたんでしょう」と言われ納得。そういえば人 数が八人ほどに増えている。  時間が早いので、史跡見物に買い物、入湯、茶店と普段は素通りしている場所を歴訪して帰宅した。
 上谷はしっかりしたリーダーがいれば初心者のトレーニングには絶好の谷と言えよう。里に近く植林が進んでいて幽すいさにかけるのが難点ではあるが、谷筋の良 さはなかなかである。ただし牛呼滝の巻きでは途中にテラスがないので大勢の溯行 にはかなり時間がかかることを見込んだ方がよい。
追記  2003年8月末に5人パーティーで登ったが、予想通り、牛呼び滝の高巻きで非常に時間がかかった。人数の多い場合や、初心者を含む場合は、牛呼び滝から少し戻り、大石のトンネルの手前からはっきり巻いた方がよいと思う。
 また、下山に使う仕事道も、荒れ方がひどくなっていると感じた。
4 溯行図
 前記の宮田さんの記録にくわしいほか、中庄谷・吉岡両氏の『続・日帰り沢登り』にある。まあ、溯行図を見ながら登るほどの谷でもない。


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